beautifulとcleanはどう違うの?~日本人が間違えやすい「きれい」

旅行に行ったとき、「川の水がきれい」と伝えたくて “beautiful water!” と言ったり、「空気がきれい」と伝えようと “beautiful air!” と言ったりしたことはありませんか?

かくいう私もそのような表現をしていた一人です。
そのたびにアメリカ人の友達に不可思議な顔をされ、これはそんなにきれいではないのかな?と思ったりもしました。
また、自分が英語を教えるようになってからも、上記のような言い方をしている生徒さんをよく見かけました。

そこで、今回は “beautiful” と “clean” の違いについてお話します。

視覚的な美しさ:beautiful

先にご紹介したような場面で beautiful water や beautiful air と言うのは日本語で考えれば間違った意味ではありませんし、文法的にも問題ありません。
ただ、同じ「きれい」でも、このように表現すると「水や空気が(ラメや光などで装飾されて)美しい」というような意味になってしまいます。

つまり、beautifulは目で見て分かる芸術的なきれいさに用いられるわけですね。
同様に、「トイレをきれいに使ってください」を “please use toilet beautifully.” と書いた場合、「(バレリーナのように)美しい所作で使ってください」と英語ネイティブには理解されます。

水がきれい:clean

では、なんと表現したら意図どおりに伝わるのでしょうか?
「水がきれい」と水質について言いたい場合は “clean water” や “The water is clean.” のように “clean” を使います。
cleanは動詞の「掃除をする」を中学校で習い、その後も動詞としてよくテストにでてくるためか、動詞としてのイメージが強いですが、形容詞「清潔な、汚れていない」も口語ではよく使われます。
形容詞としてのcleanも頭に入れておくと、使い勝手がいいですよ!

空気がきれい:fresh

では、「空気がきれい」の場合はなんと言うのでしょうか?
“fresh air” や”The air is fresh.” というように “fresh” を用います。

説明されれば納得ですよね?!
私たちは普段、対訳で考えがちなので、意図したい意味で考えると間違えにくくなりますね。

ちなみに、青空に広がる山々、そこを流れる川、その風景の美しさを伝えたい場合は、”It’s beautiful!” や “beautiful view!” のように “beautiful” を使って表現できます。

花や夕焼けにも使える:pretty

beautifulに関してはご説明したとおりですが、ここではprettyについてご紹介します。
「かわいい」という意味のprettyは人を形容するときに使われることがほとんどだと思います。

ですから、カナダ人が野に咲く花を見て “pretty!” と叫んでいる姿を目にしたときの衝撃はすごいものでした。
この人たちは擬人法を使っているのかな?と頭の中がハテナになりました。

また、ピンクに染まる夕焼けにも “pretty!” と叫んでいるのを見て、私は悟りました。
きっと、英語では「きれい」をprettyでも表すのだと。
思い切ってそう言っている本人にきいてみると、「花や夕焼けにはprettyを使う」ということでした。
それからも花を見てprettyと言っている人をたくさん見ました。
どうやら、「かわいらしい美しさ」を感じたときにprettyと言うようです。

これは日本語にはない感覚だったので驚きましたが、prettyを自然に対する「きれいさ」の表現として使うと、「英語を知っている人」と評価されるかもしれません。

まとめ:日本語の「きれい」は英語では複数の異なる単語で表現

いかがでしたか?
今回ご紹介した単語はすべて日本語では「きれい」ということばで訳されるものです。
日本語では一つの「きれい」でも、英語では目で見て分かる芸術の様な美しさならbeautiful、衛生的な質のきれいさならclean、新鮮な空気ならfresh、かわいらしい美しさならprettyというように細かく分かれているんですね!

この違いをふまえていろいろな場面描写をすると、さらにスムーズな意思疎通につながると思います。
ぜひ積極的に使ってみてくださいね!

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