2つのthat:距離感を示すthatと考えを述べるthat

中学校で習う英単語「that」。最初の意味は 「あれ」ですね。
「this pen, that pen」で「このペン、あのペン」など、「that=あれ」という意味であることは覚えている方も多いでしょう。

しかし、学習が進むとそれ以外の「that」も出てきます。
しかも、まったく違う使われ方で・・・・

同じthatといっても、実は「距離感を示すthat」と「考えを述べるthat」があるのです。
今日はこれら2つのthatの意味をご紹介します。

(1)「あの」「あれ」「その」の that(距離感を示すthat)

■使用ポイント:何か(物事)に変わる。
■特徴:近くではなく 距離があるものを指すときに使う。
■使い方:「あの」「あれ」「その」という意味。物質的なまたは空間的距離感を出す。

例文で使う状況をつかみましょう。

例文1:「あれは私のバイクです」(少し向こうを指差して)→”That is my bike.”

例文2:ブテイックなどで(少し離れた所にある洋服を指差して)「あのドレス、見せてください」→”Show me that dress,please.”

例文3:「その朝、私はとても疲れていた」→I was very tired that morning.

「あの」「あれ」「その」のthatはOKでしょうか? では次

(2)「と(いうこと)」のthat(考えを述べるthat)

■使用ポイント:考え 発言 意見 報告内容などを伝えるとき使う。
(※今日はthinkのみ例文でご紹介します)

■特徴:think(思う) 言う(say)  know(知っている)tell(伝える)などの言葉と共に使用されることが多い。

■使い方 
1. thatの後に伝えたいことを置く(※このthatは省略されることが多い)
2. thatの後の語順は まずは『誰』(何)その次に『動詞』そのあとは必要なら単語を添える。

例文は「私は、、、と思います 思いました」で練習します。

例文1「私は 彼は賢いと思います」→I think (that )he’s smart. 

例文2「私は日本の文化は素晴らしいと思います」→I think (that)Japanese culture is great.

例文3「私はあなたが来ると思っていました」→I thought (that) you came.

※「思った」=thought  これはthinkの過去形です。
that以降にある動詞も 同じ過去にしてあげます。cameはcomeの過去形。

いかがでしょう。

最後に この一文を完成させてみましょう。
「私は 彼女は綺麗だ と思います」

正解は
I think that she’s beautiful.

最初は I think that までのフレーズが出てきただけでもOK!
that以降が少々詰まっても 「この後何か言いたいんだな」とわかってもらえます。

一見簡単に見えますが、『複数の異なる働きをする詞』の一つthat!
特に「ということ」の意味のthatが使えると 会話の幅が増え、長い文章をスッキリまとめることができます。

「距離感を示すthat」と「考えを述べるthat」2つの用法があることを覚えておきましょう!