「夜に」を英語でat nightというけど、in the nightは間違いなの?

at-night

「午前中に」in the morning
「午後に」in the afternoon
「夕方に」in the evening

と言うのに、なぜか「夜に」だけat nightと言うことに疑問を持ったことはありませんか? 

中学1年生でこの表現は習いますが、どうしてin the nightにはならないんだろう?と不思議に思った方もたくさんいるはずです。
今日はat nightとin the nightについて解説します。

in the nightもOK!

結論から言えば、in the nightという表現も存在しますから、間違いというわけではありません。
ただ、at nightと言う表現も存在する以上、全く同じ使い方、意味というわけではないということですね。
それぞれの表す意味について考えてみましょう。

in the nightは時間の幅を強調

in the morningなどと同様、時間に幅がある期間としての「夜に」という意味です。

I work until late in the night. 夜遅くまで働きます。

また、in the middle nightのようにmiddleという言葉を挿入することもできます。
この場合は、より時間に幅のあるニュアンスが伝わると多います。

at nightの意味する夜って?

そもそも夜といえば、日が完全に沈んでから明け方までの時間ですから、当然時間に幅がありますよね。
ですから、それを表現してin the nightと表現することになんら問題がないように感じます。
ではなぜat nightと表現することが多いのか、atの意味にも触れて考えてみましょう。

atは地点、ポイントを表す

本来atという前置詞はある地点、ポイントを示します。
at 3 PMといえば、3時に、という限定したポイントを示しますね。

時間の幅はありませんから、2時59分でもなく、3時1分でもなく、3時に、という意味になります。

では、なぜnightが地点、ポイントになるかということですね。

本来、夜は何をする時間でしょうか。 
午前、午後といった活動がある時間(学校にいったり、仕事をしたり、など)とは異なり、寝る時間です。
つまり、寝ている間、当然活動はありませんから、寝る前と起きた後までの期間の幅を表現しないということになります。
時間に幅がない=ポイント、地点となるわけです。

at the nightにはならない?

この場合、theは使いません。
これは、本来の目的を表す名詞には、限定詞(a/an,the,myなど)をつけないというルールがあります。

例えば、I go to school.はgo to my schoolにはなりません。
schoolは本来、勉強をするための場所ですから、そこに行くということはすなわち、「私は学生です」という意味も含んでいるからです。

また、I go to church.も同様です。
「教会に行く=お祈りに行く」という本来の意味で表現する場合は限定詞を使いません。
もちろん、それ以外の場合で、「教会前で友人に会った」などの場合は限定詞を使う必要があります。
nightも上述した通り、寝る時間で、活動がないという本来の意味で考えているため、限定詞は使用しないということですね。

夜本来の意味で考えたat nightと、活動がある時間に焦点をおいたin the nightの違いはおわかりいただけたでしょうか。

結論として、どちらも文法的には正しいということになります。

ただ、文法的に間違っていないということ=実際に使われているというわけではありません。
現実にはat nightの方が使用頻度は高く、みなさんが使う上でも無難な表現と言えます。